今回は、性別をテーマにした漫画を紹介します。
近年、LGBTという言葉を聞くことが増えてきました。(LGBT:女性同性愛者、男性同性愛者、両性愛者、トランスジェンダーのこと。)日本の人口の約8%がLGBTとなっており、左利き、AB型と同じ割合と言われています。
LGBTを認識することで、どんな姿でどんな人を好きになるのかという固定概念が少しずつ変わってきています。今回紹介する漫画もまさに「どんな姿でどんな人を好きになるのか?」を考えさせられる漫画です。固定概念が変わること間違いなしです。紹介するのは、性別「モナリザ」の君へという漫画です。
性別「モナリザ」の君へ。 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE)
あらすじ
この漫画の世界では、12歳を迎える頃、自分がなりたい性へと次第に身体が変化していき、14歳になる頃には男性か女性へと姿を変えます。しかし、主人公の有馬ひなせは性別の変化がないまま、18歳となります。そんな時、幼馴染みの美少女とイケメン2人から同時に告白されます。性別がない主人公はどちらを好きになるのだろうか!?
魅力
性別がこの漫画の大きなテーマです。
12歳までに、どちらかの性別を選択しなければいけない。自分の性別は決まっておらず、性別を選べる立場ならどちらを選択していたのかと考えさせられます。性別を軸に、どう生きていきたいかを読者に投げ掛けているように私は思います。
主人公の有馬ひなせは、性別を選べないまま18歳になっています。幼馴染みの美少女とイケメン2人から同時に告白されてしまいます。
自分は男でも女でもないどちらの期待にも答えられない、いつもの仲良し3人組だった関係も壊れてしまうと苦悩します。誰も悪者もいないし、全員気持ちがピュアでその分だけ切ないです。
めっちゃ切ないやん…
作中でも紹介されますが、レオナルド・ダ・ヴィンチ作「モナリザ」は左半身が男性で右半身が女性と言われています。どちらの性を持つことが完璧で理想を体現した美で幸福なる統一体とされています。逆に、どちらの性を持たない主人公は何になるのでしょうか。表裏一体と考えれば、主人公も完璧で理想を体現した美と言えるのではないでしょうか。
どちらの性別を選択するのか、どちらの幼なじみを選ぶのか、結末が非常に気になります。ハッピーエンドを期待したいです。
どちらかフラれるから、
ハッピーエンドではなさそう…
まとめ
この漫画を読むと、金子みすゞさんの「みんなちがって、みんないい」の詩を思い出します。人それぞれ違いはあるし、個性を受け入れ、自分らしく生きようと思えます。体や心の性別、服装や言葉遣い、どの性別を好きになるのか?と個人によって様々です。性別も男女の2つだけでなく中立といったケースもあります。個性は、グラデーションのようだと言われています。
性別「モナリザ」の君へは、登場人物の心情も緻密で描かれており、感情移入してしまいます。これからどんどん注目を集める漫画になること間違いなしと思うので、是非注目してみてください。
自分らしく生きるのが一番やで!
コメント