【現役SEの見解】東証取引停止!?システム障害の原因とは?

10/1(木)、いつものように株価をチェックしようとしたら、株価の変動がなし!?何故かと調べたら、東京証券取引所で株式全銘柄売買停止となっていました。個人的には、短期トレードはしていないため、特段影響はなかったのですが、こんなことがあるのだと非常に驚きました。

デイトレーダーの方や9月権利落ちの銘柄を狙っていた方にとっては、売買が出来ず影響があったのではないかと思います。今回は、何が起こったか?原因や影響についてまとめてみました!

何が起こったのか!?

東京証券所が10月1日(木)に相場情報の停止しており、取引を終日取り止めることを発表しました。そのため取引開始となる午前9時は、全く値動きがない状態となっておりました。すぐ復旧すると思っていましたが、終日復旧せず10月1日(木)は売買が停止することとなりました。

売買が停止されるのは2005年以来なんだそうです。15年ぶりの事件ですが、2005年は停止したのは4時間程度ということで、前回よりも長い時間停止していたことになります。終日取引できなくなるのは、1999年に取引がシステム化されてから初めてなんだそうです。

明日以降はどうなるのか!?という心配もありましたが、問題なく再開されました。

原因は?現役SEが思うこと

原因としては、システムのバックアップが機能しなかったことのようです。まず発端としては機器故障でディスク内のメモリーが破損しており、予備のディスクに切り替えようとしたところバックアップも上手くいかず、結局再開することができなかったようです。サイバー攻撃などではなく、機器の故障のようですね。

別の機器に切り替えれば復元できそうですが、時間外に受け付けている各証券会社の注文やらの情報を引き継ぐのがネックになったのではと個人的には思っています。

私自身、システムエンジニアで普段はシステムの保守を行っております。そんな私が今回の事件で思ったことを記載いたします。

1点目は機器故障の前兆はなかったのか?ということです。機器の故障により、バックアップが取得できないことについては仕方がないかと思います。機器は使い続けていたら、故障するものです。ただ停止が許されないシステムは、故障の前兆を把握する必要があります。普段使用しているPCでも動作が遅くなっていないか、アプリが正常に動くか、メモリに空きはあるのか等から買い替えるタイミングを考えると思います。人の命がかかわるような病院などのシステムはシステムの停止が許されません。そのため、そのような予兆がないか確認するのも大切です。東証のシステムは影響範囲が大きいため、監視も充実していたと思いますが前兆がなかったのか疑ってしまいます。

2点目は機器故障とバックアップは別問題だということです。機器故障は仕方ないとして、バックアップが取れなかったのは何故なのでしょう?機器の故障とバックアップ失敗という二つの不運が重なったことにより、今回の障害が発生してしまいましたが、バックアップが取れずシステムが切り替えれなかった実際の原因は分かっていません。

3点目は障害が発生してもシステムが停止しないような設計ができていなかったのかということです。今回は二つの不運が重なっていたということもありますが、これだけ大規模なシステムのため、改善の必要があると思います。

4点目は人為的なミスはなかったのか?ということです。15年間、正常に動いていたシステムが停止するということはよっぽどです。しかも技術やシステム設計、機器なども15年前と比べて向上しているのにも関わらず、このような障害となってしまうのは何か理由があると疑ってしまいます。

影響は?

影響も数億円程度ではなく、兆円単位での影響が出ているそうです。なんでも3兆円の売買機会が損失したのだとか・・・桁が違いますね・・・

個人投資家にとってもですが、証券会社にとっても株の売買で発生するはずの手数料も手に入らず痛い一日となりました。しかも下半期初日ということで、出ばなをくじかれた形となりました。人生がかかっている方もいるので、頻発するのであれば怖いですよね。

まとめ

・2020年10月1日、全銘柄売買停止
・機器故障とバックアップ失敗が原因
・影響は兆円単位

今回、全銘柄売買停止という大きな障害となりました。一個人としては、そこまで大きな影響はありませんでしたが、市場としては大きな損害です。原因の究明と防止に努めていただきたいと思います。

しかし今回、機器の故障とバックアップ失敗という二つの不運が重なったということで、SEとしては同情してしまいます。機器の故障はどうしても起きてしまうため、全力で防止に努めるのですが、昨日まで正常に動いていた機器が急に破損するということが無いわけではありません。あってはならないのですが、タイミングや外的要因によりシステム切り替えが行えないこともあります。そのため、仕方ないよなぁと感じてしまいました。

むしろ15年間停止しなかったのは素晴らしいことだと思います。今回、損害は大きいですが、ここまで安定的に稼働するシステムを提供することは非常に大変だと思います。今回の障害を経て、より強固なシステムになってほしいと思います。

個人的な疑問

10月2日は普段通り、売買ができるようになったのですが、松井証券のアプリを開いたら値動きが表示されていませんでした。自分だけ???

あと、保有していたみずほFGだけ現物売画面から除外されていました。一体何故?10月から10株単位で合併され1株となったようなのですが、関係あるのでしょうか??100株未満だから??これは今回の件と関係ないと思いますので、別途調べてみます。

 

 

 

 

 

 

 

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